内野の守備は、ゴロやフライをさばいたり、時には連携でダブルプレーを取ったりといろいろな要素が必要になります。
内野守備を上手にこなす為のポイントを挙げていきます。
ゴロの取り方!!
『なんだ、ゴロなんか来た打球に合わせて取るしかないじゃないか』その通りなのですが….。
打球が自分の方向に向かって来たら、守備位置のどこで取るかではなく、打球が放たれた瞬間から線で打球を見るようにします。
線の延長線上で自分がグローブを出して取るイメージになります。
始めに、あそこら辺で取るとかここら辺で取りたい気持ちはあっても体が動かなかった事もあれば、目測を誤る時もあります。打った瞬間から素直に打球に線を描いて線の延長線上で取るイメージを持って下さい。
そして打球を取る前は、できる限り前に出てゴロを処理する事を心掛けるといいでしょう。
軟式のボールは、よく跳ねるのでイレギュラーバウンド防止のためにも前でゴロ処理する事をオススメします。万が一後逸したとしても、前に出た分時間があるので、慌てず処理すれば1塁送球など間に合います。
前に出て守備をした時、時間に余裕ができた分ダブルプレーが成立しやすいという事もあります。前に出てさばく事により、次のプレーに早く移れるメリットがあります。
私は内野で守備をしていた時は、極力前に出る事を意識して、打球のバウンドを線で捉えゴロ打球の処理をしていました。
三塁手の場合、打球がファウルゾーンからフェアゾーンに、球が変形しながら入ってくる時もあります。1塁手も然りです。
ファウルゾーンで取るのかフェアゾーンで取るのか判断しなければなりません。
前に出る事により早めの対処ができます。状況によっては、ランナーを進めたくないのならファウルゾーンで処理したい場合も出てくるでしょう。
反対に、フェアゾーンで取ってダブルプレーを狙いたいなど思惑があります。
軟式での変形している打球、真芯に当たっていない打球は、普通にグローブを出して取ろうとすると打球の回転により弾かれてしまうので、球を上から押さえこむように取る方が懸命です。
プロ野球の試合でも、あと一歩前に出ていれば、イレギュラーバウンドにならずにゴロをさばけたのにと思う事が多々あります。
全部の打球で、前進して取れるとはかぎりませんが、極力前に出る事を意識しておくと次のプレーに対して早めの対処ができます。
ワンバウンド送球もアリ!!
内野のファーストへの送球をノーバウンドで投げなければならない決まりはありません。
肩が強いからといって、無理な体勢からのノーバウンド送球は、リスクが付きものです。体勢が整っている所からの送球とは違うからです。
打球を捕球した時の目の位置、高さ、1塁手への距離感、方向感も体勢が整っている時と無理な体勢の時では明らかに違います。
体勢が悪い時の捕球の後は、無理をせず1塁手の方向だけを間違えずに、ワンバウンドもしくは、ツーバウンドの送球は、全然アリです。
ノーバウンド送球の方がカッコいいですが、1塁手への方向性は勿論の事、ボールを話すリリースポイントを間違えると大暴投になる確率が高いということです。
プロ野球を見ていても、プロの内野手は皆んな肩が強いので、無理な体勢からでもノーバウンドで平気で投げますが、暴投のシーンも割と多く見たりしませんか。
体勢が悪い状況での送球は、プロの内野手でも難しい事なのです。
その点ワンバウンド送球で無理をせず、1塁手への方向が確認できたら、極端にいうと地面に叩きつける送球でも1塁手に到達する事ができるからです。
いつもノーバウンド送球ではなく、時にはワンバウンドもしくはツーバウンド送球もアリだということを意識の中に置いておくと守りが少し楽になるかもしれません。
取ってから!
当たり前のようですがゴロを取って、フライを取ってから送球をします。
上手な選手になるとゴロを取ってから送球するまでをイメージしながらプレーをします。
イメージした通りにいけば問題ないのですが、フライはともかくとしても、ゴロの場合はエラーをしてしまうこともしばしばです。
プロ野球選手なら足が早い選手もたくさんいるので、ゴロを捌くのは、一刻も早く処理しなければなりません。
その点で草野球は、少しの余裕があるかもしれません。
ゴロの場合、送球までの一連の動作のイメージはしておきますが、とりあえずゴロをしっかり取ることに意識をしてみましょう。
何しろボールを取ってからではないと何も始まらないという事です。フライでも然りです。
難しい打球は!!
ゴロを取るにあたって早い打球や難しいバウンドの打球など取るのが難しい、『ヤバい』これとれないかもと思ったら、前にボールをこぼすように心掛けて下さい。
前にこぼす事ができれば、自分が取りに行くことができて、つぎのプレーにつながります。
ボールを横に大きく弾いてしまうと他の野手がカバーして取りに行ったりと守備陣形がくずれてしまいます。
ベースでアウトにしようと思ったらエラーしたボールをカバーに行った為、ベースがガラ空きになってしまってアウトにできなかったとか・・・。
ゴロエラーをしてしまうとランナーがいる場合、ホームインしてしまう事も考えられます。
横にボールを弾いてしまうと横の動きをしてボールを取ってからホームへの方向に向き直してバックホームをしなくてはなりません。時間がかかります。
ホームインを許してしまいます。
前にボールを弾いた場合にホームに近くなってボールを処理できるため、ランナーも自重することも考えられ、ホームインを抑制できる点があります。
まずゴロは、取る事を完結できるようにして下さい。
ゴロエラーをしてしまった後の送球ですが、無理に1塁や2塁など送球しなくて大丈夫です。
『エラーしちゃった、アウトにしなくちゃ』という心理は誰にでもあります。
ただでさえエラーをして焦っているのに、アウトにしようと送球すると暴投をしてダブルエラーになってしまうケースが生まれてしまうからです。
ゴロエラーをしてしまった後、冷静で且つ送球する塁のランナーが確実にアウトにできると判断できる時のみ送球してアタックしてみて下さい。
野球だけではなく、人間焦っている時に事を運ぶと何が起こるかわからないですから。
野球は、ミスをしたりミスを誘うゲームでもあり、そのミスをみんなでカバーして取り返す面白いゲームであります。
ひとつひとつのプレーを大事にして草野球を楽しんで下さい。